敵だらけのニューデリー駅から脱出せよ!!

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yukinko

インド在住の旅ブロガー/ライター。 世界一周ひとり旅を含めこれまで訪れた国は70か国、350都市以上。2016年よりインドへ移住。このブログはインド生活や日々感じたことを思うままに書き綴っている日記ブログです(≧∀≦)

【2017/02/18】

ゆきんこ@Delhi

 

メインバザールってどこ…??

 

エアポートメトロの出口を出てキョロキョロする彼らに、早速1人目のおじさんが声をかけた。

 

付かず離れずの距離から聞き耳をたてるゆきんこ。

 

みんながメインバザールに行きたいと伝えると、あっちに行って駅を越えて…って、そのおじさんは意外にも本当のことを言っているように聞こえる。

 

わ、引き強っ!こんなところで本当のことを教えてくれる人がいるんだ。

 

エアポートメトロを出たところにはトゥクトゥクもサイクルリキシャもズラリと並んで空港から到着したばかりの観光客を待ちかまえている。インドの玄関口をデリーにする人は多いだろう。1番便数も多いはずだし。つまりここには空港からメトロに乗って到着したばかり、インドをまだ知らない右も左も、リキシャの相場なんてまったく知らない人が次々とやってくる、ぼったくるには格好の場所だ。

 

実際に私は初めてここに来たわけじゃなく宿までの相場もちゃんとわかっていて交渉をして乗ったトゥクトゥクに変なところに連れて行かれてお金を請求されたことがある。昼間だったし人通りも多い場所でまわりにたくさん人がいたからドライバーにブチ切れて元の場所まで戻ってもらって結局宿までは歩いて行ったっていう出来事があった。

 

ここはそんな場所だ。

 

だから初っぱなから正解を言ってくれるおじさんを引き当てた彼らは超ラッキーだ。

 

やるな…これもしかしたらすんなりメインバザールに到着しちゃうんじゃない!?タクトから前回のメンバーは迷いまくってかなり時間がかかったって聞いていたから、これは快挙になるかも!って思った。

 

そう思った私は甘ちゃんだ。

 

ニューデリー駅

ここはそんなに甘いところじゃない。

 

IMG_9748

エアポートメトロからメインバザールに最短距離で向かうには、列車の駅を越えなければいけない。駅構内に入り、線路の上の橋を渡る。ここまで来れればその先はもうメインバザールだ。

 

が、ここが恐ろしく遠い。

 

邪魔者が行く手を阻むからだ。

 

最初の人が奇跡的に本当のことを教えてくれたおかげでみんなはエアポートメトロの出口から列車のニューデリー駅へまっすぐと進む。そして駅構内に入って教えられた通り階段を上がった。

 

IMG_2023

が、線路の向こう側に行く道が見つけられない。

 

とっても惜しかった。もうひとつ別の入口から階段を上がっていたらまっすぐ向こう側に行けたけど、ここからは行けないよー!みんなー!頑張って!!惜しい惜しい!!

 

心の中でエールを送る。

 

そこから彼らは悪いヤツらに次々に捕まっていった。

 

どうしたんだい?どこに行きたいの??

 

親切な人を装って次々と話しかけてくるヤツら。

 

正解を知っている私からしたらどこからそんな嘘っぱちが出てくるんだってぐらい、マジでテキトーなことばっか教えやがる。歩いて線路を越えるだけなのに、トゥクトゥクで1人いくらだとか、ところどころなにを話しているか聞こえなくても、あんたの指さしてる方向は全然メインバザールじゃねーぞって、まったくそんな感じ。

 

戸惑うみんな。慣れない英語でたたみかけるようにあっちだこっちだと言われ、言われている内容を理解するだけでもいっぱいいっぱいだろう。そしてその人の言っていることが正しいかどうかの判断もしなきゃいけない。しかも5人で相談して、だ。

 

まだ会ったばかりの5人。そこで“こっちじゃない!?”って意見を言うことだって難しいだろう。

 

みんなどうするどうするで、強引な客引きに流されかけている。

 

くそー!みんなー!!その人悪い人だよー!!信用しないで!!気づいて!!おかしいよ!そのおっさん!!

 

少し離れたところから客観的に見ていて気づく。飽きれるぐらい次々と5人のまわりには人がやってくる。客引きのおっさんらにとって今まさにデリーに着いたばっかでなにも知りませんっていう彼ら5人は大事な大事な”獲物”だ。

 

テキトーなことばっか言う悪いおっさんの話を真剣に聞く素直でカワイイ彼ら。

 

IMG_2024

一生懸命頑張っている姿を写真に…そう思ってケータイで写真を撮った瞬間、

 

ここは写真撮影しちゃダメだ、今撮った写真を消せ。

 

後ろから声をかけられた。

 

彼らにテキトーなことを熱弁するおっさんの仲間のおっさんだ。彼らは常にグループで動いている。その連携プレイはハンパない。最初に話していた人が“この人怪しくない?”って判断されたとしよう。そうするとその人が次の仲間にバトンタッチする。

 

どうしたんだい?どこに行きたいの?

 

怪しいヤツの次に現れた親切な人、そう判断してしまうかもしれない。もしも“コイツも怪しくない?”って思われたなら、3番手が出てくるだけの話だ。

 

は?なんで消さなきゃいけないの?友達の写真撮ってるだけじゃん。

 

ここは駅だから写真を撮っちゃダメな場所だ。

 

そんなわけないじゃん。ただの列車の駅で写真を撮っちゃダメなんて聞いたことないけど。

 

彼らは仲間が写真に撮られたことを心配している。犯罪者だからだ。写真を消さなきゃ私が消されるんじゃないかと一瞬ゾッとしたけど、シカトした。別におっさんを警察に売ろうってわけじゃない。

 

彼らはこのおっさんを怪しいと判断してバイバイした。ナイス!よくぞ判断した!アイツは犯罪者だ!!

 

もっと別の人に聞こう、彼らはまたさまよい始めた。列車の駅から離れ、メインバザールからも離れていく。

 

聞く人聞く人が違うことを言うもんだから、彼らはもうどうしていいかわかんなくなってしまった。本当におもしろいように右って言う人と左って言う人が半々ぐらい。判断のしようがない。私は正解を知っているから、その人が正しいよ!あーその人は違うこと言ってる!って心の中で叫ぶ。教えてくれた人で悪意なく完全に間違っている人がいる場合も多いから大変だ。インド人はわかんないって言わない生き物だというのを聞いたことがある。

 

こっちだよ、って私が先頭に立って歩けばたったの15分で目的地へ到着だ。でもそれじゃ意味がない。みんなで善し悪しを判断しながら、現地の人に道を尋ねながらたどり着かなければいけない。

 

教えたくなるのを我慢するのが1番大変です

 

タビイク代表のタクトにそう言われたことを思い出した。

 

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どんどん目的地から離れて全然違う方向に歩き続ける彼らを追いかけながら、そっちじゃないよ!あっちあっち!と言ってあげたくなる気持ちと闘った。そして耐えきれなくなって、

 

みんなが全然違う方向に突き進んでるけど、絶対教えちゃダメなんでしょ?

 

歩きながらタクトにメッセージを送る。

 

位置情報を送ると、

 

まだ言わなくていい範囲です

 

との回答。

 

やっぱり言っちゃダメか〜。

みんな!頑張って!!!!!

 

そのあと彼らはいろんな人に誘導されるままコンノートプレイスという悪名高き場所にたどり着いてしまった。私は前にこのブログで書いたことがあるけど、デリーのコンノートプレイスという場所にはぼったくり旅行会社が今か今かとなにも知らない旅行者を待ちかまえている。ニューデリー駅周辺で声をかけてきたほとんどの人は最終的には彼らをこの旅行会社に誘導して、高額なツアーを申し込ませたり、チケットの手配をしたりするのが目的だ。

 

一体何人の悪いヤツが彼らに声をかけただろう。

 

私も知らんフリして騙そうとしているおっさんと話をしたけど、おっさんたちも後ろからだまってみんなについていくだけの私を警戒していた。

 

あなた本当にメインバザールの場所知ってる!?こっちであってるの!?

 

いい人を装って全然違う方向に私の大事なメンバーを誘導するおっさんにイラッとして思わずそう言ってしまったりもした。知ってる知ってる!こっちで間違いないよ!大丈夫!!とか言いやがって、全然こっちじゃねーんだよバカ!!と思ったけど、言えないのが悔しい。

 

そして彼らはついに怪しいおっさんに誘導されるがままにコンノートプレイスのツーリストインフォメーションにたどり着いてしまった。

 

どう彼らを騙してくるんだと思ったけど、そこの人は親切に地図を渡してくれて、メインバザールの場所を正確に教えてくれた。ここが正規のツーリストインフォメーションだったのかは半信半疑。看板を掲げることぐらい容易い。

 

私が身バレしてしまって、あなた前からデリーにいるでしょ!?あなた知ってるんだから彼らに教えてあげればいいでしょ!?なんて言われちゃったから、騙せないなと判断したのかもしれないし、本当にちゃんとした場所だったのかはわかんない。

 

でも彼らはやっと本当のことを教えてもらい、地図もゲットして再びニューデリー駅を目指して歩き始めた。

 

今日はここ最近でダントツ暑かった。みんなヘトヘト。

 

もうすぐメインバザール着くからね!!着いたら昼ごはん食べよう!!

 

IMG_2030

遠巻きに彼らを見守っていて見た事実。

 

ここで行われていることは連れ去るとか強盗とか暴力を振るって体を傷つけるとか、ほぼそう言った類いの凶悪犯罪系ではないと思う。ただみんなありとあらゆる手を使って彼らからお金を騙しとろうとする。いろんな手口があるけど、要はすべて”ぼったくり”だ。

 

ここには自分を狙う悪い人たちがたくさんいるということを知ること。どうしたんだい?って声をかけてくる人はまず疑うこと。誰に聞けば本当のことを教えてくれるのか、聞く人を選び情報を整理して、しっかりと判断して行動すること。

 

そして、決してコンノートプレイスの旅行会社にはいかないこと。ツーリストインフォメーションも同様。

 

何かを尋ねて“コンノートプレイス”とか“ツーリストインフォメーション”とかを口にするやつは全員敵って思っていい。助けてあげるよっていい人を装った悪いヤツだ。

 

インド初挑戦、敵だらけのニューデリー駅で本当にみんなよく頑張ったよ。

 

メインバザールに着いた時、

 

彼らがエアポートメトロを降りてから1時間40分が経過していた。

 

さて!!濃過ぎるインド旅はまだまだ始まったばかり!!

彼らのチャレンジはまだまだ続く!!

 

インドの治安について詳しくまとめました。
犯罪被害に遭わないためにもぜひご覧ください。
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【必読】インドは治安が悪い?危険?安全対策のために知っておいてほしいこと
【必読】被害者にならないために知ってほしいインドでよくある犯罪手口とその対策

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