【タビイク】砂漠行きのは諦めない、絶対に。

【タビイク】砂漠行きのは諦めない、絶対に。
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yukinko

インド在住の旅ブロガー/ライター。 世界一周ひとり旅を含めこれまで訪れた国は70か国、350都市以上。2016年よりインドへ移住。このブログはインド生活や日々感じたことを思うままに書き綴っている日記ブログです(≧∀≦)

ゆきんこ@India, Delhi

 

みなさんこんにちは!

少しさかのぼって昨年の記事になりますが、できる限り毎日更新をしてリアルタイムに追いつけるように頑張りますので引き続きよろしくお願いします!

 

 

処置室では次々とバイタルチェックがされ、終わった人から注射や投薬がされていく。

昨日の記事:【タビイク】ドクターストップ、ジョードプルで7人が入院した。

 

インドの病院は医師も看護師も白衣なんて着ていないしもうほぼ私服。病院内にいても診察&処置をするものされるものという構図を見なければ、誰が医療に従事している人なのか区別なんてつかない。

 

注射をしてくれている人がジーンズにシャツみたいな格好だから、

 

ねえ!あなた本当に看護師だよね!?

見よう見まねで初めてやりますとかじゃないよね!?

 

と、思わず聞きたくなってしまう。

 

さすがインド、どこまでも自由すぎる。

 

でも、インドの医療って大丈夫なの??と不安に思う人もいるかもしれないけど、インドの医療水準は決して低くはない。ただし、昨日書いたけど、ガバメントホスピタルとプライベートホスピタルのように、貧富の差によって受診できる病院(医療水準)は変わるけど。

 

お金を持っている人は設備のととのったキレイな市立病院で最先端医療を受けられるけど、お金のない人は設備も古く衛生面などにも不安がある公立病院へ行くしかないということ。インドは広いから都市の大小によってももちろん医療水準が変わってくるとは思うけど。

 

私たちが今来ている病院はプライベートホスピタル(市立病院)。もちろんちゃんとした病院なんだろうけど、私服ってちょっと戸惑うわ。

 

みんなが処置をされたりされなかったりしている間、先にジャイサルメールに向かっている元気組6人にこちらが今日中にそちらへ向かえなくなったことを連絡をした。

 

そしてジャイサルメールの宿のオーナーRajと、今ここで私たちを待っているドライバーさんをどうするのか、明日の車の手配は?時間は?何時までにジャイサルメールへ到着できれば砂漠へ行くことができる?というやりとりをしていた。

 

ジャイサルメールまでは車で約6時間。明日の15時ぐらいには砂漠へ向けてジャイサルメールを出発したい。

 

8時、明日の朝8時には出発しよう。

 

私はそう決めた。

 

今日は12月30日、もう20時を過ぎている。

あと12時間後にはここを出なければいけない。

 

目の前の悲惨な光景はとてもそんな状況じゃないと言っている。

 

でも今回のインド年越しプランは、大晦日の夜に砂漠でカウントダウンをして星空の下で砂漠泊をして初日の出を見るというのがメインイベントだ。全員それを楽しみにここへ来ている。

 

誰も病院のベッドで年越しをするために来たわけじゃない。きっとそんなこと望んでいない。目の前の状況は悲惨だったけど、私はこの子たちを砂漠へ連れて行くつもりだ。

 

今までインドへ来て体調を壊した人を何人も見てきた。でも別に一生体調が悪いわけじゃない。病院へ行き、注射点滴を受けて薬を飲んだらみんなあっという間に回復する。そうしてみんな最後には復活して笑顔で旅立っていく。

 

もちろん決めるのは私ではなくそれぞれが自分の判断で決める。

 

でも少なくとも現時点でその可能性を断つことはできない。

 

砂漠でカウントダウンをするという選択肢を最後の最後まで残してあげたい。

 

私は恐る恐る医師に「私たちは明日の朝8時に退院してジャイサルメールへ向かいます」と宣言をした。

 

(先生ー!お願いだから怒らないでー!無茶は承知ですーーー)

 

先生の回答。

 

それは不可能です。

 

やだーーーーー!!砂漠行くんだからーーー!!!

なんで!?どうしてーーーーー!?

 

これは体調の問題じゃなかった。

 

病院へやってきた時には日本時間ではすでに21時とかそんなぐらいで、全員の保険会社に連絡が取れていないからキャッシュレス診察の確認が取れておらず、明日の朝10時ぐらいに確認するからそのあとじゃないと帰せないと言われてしまった。

 

10時に各自の保険会社に確認とって?しかも7人分?

インドの仕事の遅さだったら絶対にここを出るのが12時をすぎるだろうと余裕で予想がついた。そんなのジャイサルメールに着くのはもう夜になっちゃうじゃん!!無理!!

 

治療費、入院費合わせて1人あたりいくらぐらいになりそうですか??

 

キャッシュレスの確認を待っていられない。

支払える額なら一旦実費で払って帰国後保険会社へ払戻し請求をするという方法をとるしかない。

 

※今後海外保険に関してや海外で病院へ行く時のことなどブログにまとめる予定ですが一旦サクッと書きます。

▶︎通常の流れ(緊急じゃない時)
①保険会社に電話をする(海外からの問い合わせ番号をメモなりスクショなりしておくべき)
②キャッシュレスで診察が受けられる病院を紹介してもらう
③そこで診察を受ける

診察料を実費で支払うこともなくこれが1番スムーズで簡単。ただ田舎になればなるほどキャッシュレスで診察が受けられる提携病院がない可能性が高く、その場合は立て替え診察、帰国後保険会社に自分で支払った診察料や薬代などを請求をする流れになる。

いずれにしても一旦保険会社に連絡をとって指示を仰ぐという流れが一般的な流れだけど、今回は緊急だったためイレギュラーで保険会社に連絡をする前に診察治療を受け、そのまま実費で支払って帰国後支払った金額を請求するという流れになる。が、基本的には緊急以外はすべて保険会社に電話をしてそこから指示をもらう方がいい。

 

今回はここをすっ飛ばすしかない。

 

医師の計算が終わり、診察料と入院費合わせて1人あたり4000ルピー(約7000円)+薬代別途との回答だった。

 

支払えない額じゃない。でも判断するのは私じゃない。

 

私は1人1人に今の状況と砂漠に行くためには実費で1度立替払いをする必要があることを説明した。話が聞けたかどうかわからないぐらいのメンバーもいたけど、なんとか反応をしてくれた。そして全員先に支払うことを選択した。

 

誰も砂漠へ行くことを諦めていない。

 

私は全員立替払いをすることを医師に伝えた。

 

私たちは明日の朝8時に出発する。

 

それからRajとまた連絡を取り合って明日の8時に車の手配を依頼、そして今日ジャイサルメールへ着く元気組6人のことを私が行くまでとにかくよろしくねとメッセージを送ると、

 

もうすべて任せてくれれば大丈夫だからゆきも少し休みなさい。

 

と返信がきた。

 

Rajとは昼からずっとやりとりを繰り返していた。何度も何度もずーっと。こちらの状況を察してくれて本当にありがたいと思った。とりあえずジャイサルメールへ到着するみんなのこと、そして明日の車の手配はオッケーだ。Rajの協力に心から感謝した。

 

おそらく7人が急に入院することになって病院側もテンパっているんだろう。まだ病室の準備ができず、みんなは処置室のいたるところに寝かされていた。その間支払いができる人から診察料の支払いを済ませ、動けないメンバーの分は私が代行した。

20時を過ぎた頃、準備ができた病室から順に1人、また1人と病室に運ばれて行く。

 

その時また医師に呼ばれ、薬や点滴などを購入してくるように言われる。

 

インドの病院はこういう流れ治療が行われる。

 

①診察を受ける

②処方箋をもらう

③併設の薬局に薬や注射器、点滴などなど処方されたものを買いに行く

④投薬、点滴

 

とにかく処方されたものを薬局で購入してこないと治療が受けられない。インドでは注射器とかも全部使う人が購入するシステムになっている。ちなみに最初の注射と薬は私がバタバタとして目を離している隙になぜかキョウスケが薬局に連れて行かれて全員分買わされてたみたいだ。

 

渡された紙には7人分の指示が書かれている。

 

全部×7って書いてあってめまいがした。薬も立て替え払いだから後々各自が保険会社に請求することになる。×7で買ったら領収書が1枚になってしまう。1人分に領収書を分けてもらわなきゃ。

 

薬局の人は英語があまり話せずそれを全然理解してくれないし、医師に電話をかけて確認をしてもらったり、もうぐちゃぐちゃ。私も倒れそうになってきた。早く点滴も薬も揃えてみんなに届けたいのに、仕事の遅さと横入り上等の状況では全然進まない。

絶望的過ぎて付き添ってくれた病院のスタッフに一旦その場をまかせて私は椅子に座りながら薬の準備を待った。

何分待たされたんだろ。やっと全員分の指定された点滴や薬を持って処置室へと戻る。スタッフの両手いっぱいの薬、やばい量。7人分だもんね。

 

戻って買ってきたものを医師に渡すと、すぐに点滴を持って看護師がバタバタと動き始めた。

 

よし!!早くね!!早くつけてあげてねー!!

 

そして私はまたスタッフに呼ばれ、廊下のバックは誰のだ?と言われた。

あー!そうか!みんな車椅子で運ばれていってバックパックは置きっぱかー!!

 

7人分…

 

私泣いちゃう笑

 

先生、誰が何号室に入ったか教えてくれーい!!

 

先生がわかりやすいようにと紙にみんなの病室を書いたものをくれた。

私の本日の担当患者は以下7人です笑

私はこの紙を片手に病室を行ったり来たり。なんとこの病院は道路を挟んで向かい合わせに2棟あって、メンバーは半数ずつ別の棟に寝かされていた。私は初日に撮った写真を頼りに、何色が誰のバックパックかを探し当てて1つ1つ運んでいった。

疲れてるな、棟の違うしほとみほのバックパックを間違えて運んだ時は本気で泣きそうになった笑

 

そんな私の姿を見ていた先生が、病院のすぐそばにレストランが2軒あるから行ってきたらいいよ、と声をかけてくれた。

 

先生…急に優しいじゃん…( ;∀;)

 

今日は列車の中でご馳走してもらったチャイ以外何も口にしていなかった。でも空腹なんてまったく感じなかったし、それどころじゃなかった。わざわざごはんを食べにいく気力ももはやないけど、さすがに頭がクラクラする。

 

全員の支払いを終え、バックパックを各自の病室に運び入れが完了し、私が病室に入ったのは22時半過ぎだった。

今日は比較的症状の軽いBONの病室のベッドで寝ることにした。

なにかを食べる気はあまりしないけど感覚的に糖質を取らなきゃマズイ気がしてお気に入りのマンゴージュースを買って飲んだ。糖質制限をしている私が自ら糖質を摂取するなんて変なのーって思ったけど、私が倒れるわけにはいかないからね!!

 

ふぅ…

 

とりあえずベッドに横になって一息つく。

 

全員注射点滴をして薬も飲んでよく眠っている。

 

明日にはきっとよくなる。

 

絶対に全員で砂漠でカウントダウンをする。

今はキツイと思うけど、このことは絶対にあとで笑えるから。

 

こちらは今みんな奮闘中だからジャイサルメールで待っててね!!

全員で砂漠カウントダウンができるようにみんな気合いで乗り切ろう!!

 

グループラインにメッセージを送った。

 

私の夜はまだまだ始まったばかり。

 

それではまた!!

 

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今日もありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ

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