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ゆきんこ@India, Delhi
みなさんこんにちは!
少しさかのぼって昨年の記事になりますが、できる限り毎日更新をしてリアルタイムに追いつけるように頑張りますので引き続きよろしくお願いします!
列車はゆっくりとジョードプルに到着した。
昨日の記事はこちら→【タビイク】引率ゆきんこの葛藤 。
みんな!着いたよ!
とりあえず頑張って降りよう!
同じ車両に乗っていたメンバーの体調悪い組はホームに降り立った瞬間座り込んでしまった。インドで体調を壊すと辛いのはだいたいどこも臭いことだ。健康体なら「臭ーい!笑」レベルだし、もはや私は臭いすら口にしなくなったぐらいだけど、体調不良の時はその臭いだけで吐きそうになる。
とりあえず別の車両に乗っていた5人のメンバーをホームで待つ。デリーの段階ではその内体調不良は2人、2人の体調も気になるところだけど、新たな体調不良者が出ていないかも心配だった。
少ししてホームで5人と合流。
体調不良組は少し辛そうな表情だったけど、元気組3人は大丈夫そうで安心した。
ここから階段を上がって歩道橋を渡って駅の出口まで行かなければいけない。座り込んでいるメンバーにはもうそれすらとても険しい道のりに見える。もうフラフラなのだ。
元気な子、体調悪い子の荷物持ってあげて!みんなで協力してなんとか出口まで行くよ!
出口にはもうチャーターした車が待機しているとのことだった。そこまで行けば大丈夫、そこまではなんとか。みんなを連れて出口までへと進む。元気な子たちがサポートをしてくれる。旅は助け合い、困った時はお互い様。
出口を出ると幸いドライバーがすぐに私たちを見つけてくれた。
挨拶も早々に、私は一旦体調悪い組に意思確認を行う。
①ジョードプルで病院へ行ってからジャイサルメールを目指す
②薬局で薬を購入してからジャイサルメールへ向かい、体調がまだ悪い子はジャイサルメールで病院へ行く
自分たちでどうするか考えてもらう。
タビイクは前にも書いた通りツアーじゃない。1人旅ができるようになるための練習の場。参加者には自己判断、自己責任、自己管理を徹底してもらう。1人旅だったら重たいバックパックを持ってくれる人も車を手配してくれる人もいないのだ。
だから私は病院へ行こう!も、薬買ってとりあえずジャイサルメールへ向かおう!も言わない。旅は小さなことから大きなことまで決断の連続だ。1人旅ではもちろんすべて自分自身で判断して行動しなければいけない。
今はそれどころじゃないくらいしんどいかもしれないけど、頭がまわらないかもしれないけど、でも考えてもらう。
数人の子が病院行きを希望した。体調悪いCarはここ、ジョードプルで病院へ行ってから遅れてジャイサルメールを目指すことに決定した。
ドライバーさんにこちらの事情を説明して、1台はダイレクトにジャイサルメールを目指す、1台は病院へ寄ってからジャイサルメールを目指すことにした。
病院組は1名増えて全部で7人、元気組6人とはここで一旦お別れ。私は病院組みの車へ乗り込んだ。
ジャイサルメールで待っててねー!
手を振って元気組を見送った。
そしてこちら、なんとも暗い車内。それもそのはず、元気なのは私だけなのだ。
2名のドライバーさんのうち、1人は英語が話せたけど、私たちの車のドライバーさんは英語がまったく話せない。乗り込む前に、みんな体調が悪いからSTOP!と言ったらすぐに車を停めてもらえるように、もう1人のドライバーさんから伝えてもらった。
インドの病院は2種類ある。
ガバメントホスピタルとプライベートホスピタル。違いは無料か有料か。ガバメントホスピタルは名前の通り国営、無料で診察が受けられる病院。貧困でお金のない人でも行ける。プライベートホスピタルは通常通り診察料も薬代も有料の病院。お金のある人や外国人観光客はプライベートホスピタルへ行くのが一般的だ。
ドライバーさんにはプライベートホスピタルへ向かうようお願いをして車に揺られること数分。車が停まりここが病院だと告げられたところは、今思うと病院の裏口的なところで、暗がりの中ホスピタルと書かれた入口を見てそうなんだと判断したものの、一瞬ここ…??と不安になるようなところだった。
病院着いたよ!みんな降りて!
とりあえずみんなに声をかけ、みんながノロノロと車を降りる。ひどい子はもうフラフラで、すぐに車椅子に乗せられ病院の中へと運ばれて行く。車椅子を先頭にぞろぞろと病院内へ入っていく我々はかなり目立っていて、ただでさえ人をジロジロと見ることに抵抗のないインド人が超珍しいものを見るかのような目で私たちを見ていた。
無理もない。
誰かが誰かに付き添ってきたレベルの来院じゃない。体調不良7人とそれに付きそう私の8人が、インドの、そしてジョードプルという町の小さな病院へやってきたのだ笑
通された診察室兼処置室のようなところは、最初の印象とは違ってキレイなところで安心した。
現時点で体調のやばい順にベッドへと寝かされ、すぐに心拍数を測るやつを指先につけられ、体温計を口に突っ込まれたり脈を計られたりしている。診察室が一気に忙しくなる。我々の患者だけで7人もいるし、当然他にも診察を必要とする人がやって来る。
処置室には心拍数を測る機械の音がピーピーと響いて、止まるわけもないのに緊張感が増した。ベッドに寝かされているメンバーはもうほぼほぼ意識がないレベル。文字通りベッドに倒れこんでいる状態。
その時私は医師に呼ばれ、診察料や薬代をどのように支払うのかということを聞かれた。もちろん全員海外保険に加入をしてきている。各自加入している保険で支払いをすると告げると、保険証券を出すように指示があった。
当然の流れといえば当然の流れだけど、みんなそんな余裕もなく病院にやって来た。保険証券をどこに入れたか思い出すのも一苦労の意識の中、手元にある者や、車のルーフに積んだままのバックパックに入っている者まで様々。歩ける子だけ連れて全員のバックパックを取りに外へ出たもののドライバーさんがどこに行ったかわからなくなって病院周辺を歩き回ったり、もうわけがわからない状態。全員の保険証を集めるだけでてんやわんやだ。
患者7人に対しナース(ゆきんこ)1名。
新米ナースは多忙を極める。
そして私は再び医師に呼ばれ、今日はどこのホテルに宿泊中もしくは宿泊をするのかと聞かれた。私は、宿泊はしない、車を待たせているからこのあとジャイサルメールまで行くと告げた。
その瞬間空気が凍りついた。
は!?あなたなにを言ってるの!?
今日ジャイサルメールまで行くって!?正気か!?
医者、ドン引き。
こんな状態の子たちをどうやって車に乗せてジャイサルメールまで行く気だ!?
ジャイサルメールまでは7時間、トイレもなにもない道を走って行かなきゃいけないんだぞ!?
Are you sure!?
めっちゃ怒ってるぅぅぅぅぅーーー
はい、、、でも。。。
あの…確認ですが、今日ここを出るのは無理ということでしょうか?
どう考えても無理です。
医師、即答。
は、はい(;_;)
どーしよう。一旦今日ジョードプルを出るのは無理として、このあとおそらく注射、そして点滴が数時間、それが終わった夜遅くにこの体調の子達を7人連れてどこかのホテルへ移動??どうやって?てかホテル探さなきゃ、私も含め8人泊まれるところを。え、待たせているドライバーどうする?てゆーか明日の砂漠カウントダウン行けるの?間に合う??
私の頭の中はさらに忙しくなった。
ゆきんこ、考えろ、一旦考えろ。
まずはこの子たちの体調回復を第一に…
その時お医者さんが、ホテルとか考えていないのなら病院に泊まって行くか?と聞いてくれた。人数が多いから一旦確認を取らなければいけないけど、と。
神の声。
みんなにしてみればここからホテルまでの移動もしんどいだろうし、病院にいればもしも体調がさらに悪化してもすぐに診てもらえるから安心だ。ここにいるのがベストだ。もう選択肢はそれしかない気がした。
先生には一旦病室の確認をお願いして、私はその間ジャイサルメールの宿のオーナーRajと連絡を取り合っていた。
ドクターストップで今日ジャイサルメールへ向かうことができなくなったこと、待たせているドライバーをどうするのか、明日ジャイサルメールへ向かう車の手配ができるのか、砂漠へ行くためには何時にここを出ればいいのか、などなどなどなど、大量のメッセージのやりとり。
その間とりあえず全員分の病室の準備ができると医師から告げられ、7人は今夜ジョードプルの病院に入院することが決まった。
まずは一安心。
そう思ったのはほんの一瞬だけ。
私たちの長い長い夜が始まった。
続きはまた明日!
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今日もありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ
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