悲しい現実、使う者と使われる者。

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yukinko

インド在住の旅ブロガー/ライター。 世界一周ひとり旅を含めこれまで訪れた国は70か国、350都市以上。2016年よりインドへ移住。このブログはインド生活や日々感じたことを思うままに書き綴っている日記ブログです(≧∀≦)

【2017/11/16】

ゆきんこ@India, Delhi→Agra→Delhi

 

みなさんこんにちは!

記事はリアルタイムからは少しだけ遅れていますが、追いつけ追い越せで日々更新しておりますので、引き続きお付き合いいただけると嬉しいです(*^▽^*)

 

 

帰りが遅くならないようになんとなくこの列車には乗りたいかなっていう希望はあったけど、帰りの列車のチケットは買っていなかった。私はインドの列車のアカウントがあるからオンラインで列車のチケットが買えるし、帰る時間が確定してから買えばいいかと思って。

 

でもなぜかその列車のチケットがオンラインで購入ができない。直近過ぎるのかもしれない。

 

となると、もう駅で買うしかない。

 

ちょっと急いだ方がいいかも!

 

私たちは若干早歩きでタージマハルを出た。

 

さらばタージマハル!もう来ることはないかなー。キレイな姿が見れたし♡

 

って、あー!!荷物ー!!ロッカー!!

 

列車の時間もう間に合わないかもね。とりあえず駅行くだけいくか。

 

ロッカーを出たところでドライバーと交渉して70ルピーで駅まで行ってくれるというトゥクトゥクに乗った。

 

ちなみにアグラでは、アグラ駅→タージマハルとタージマハル→アグラ駅とではトゥクトゥクの運賃が全然違うと思っていい。アグラ駅→タージマハルは安く行ける。ドライバーはみんなその運賃を安くしてとりあえず客を乗せて、乗せた後1日チャーターしないかとかマーケットに行かないかとか営業をかける。つまり、客を乗せるということが目的だからだ。

 

駅に送るトゥクトゥクはそこから仕事が広がるわけじゃない。倍ぐらいの金額を言われると思っていい。

 

でも私はそんなんじゃ乗らない。行きと同じ運賃で交渉する。

でも、いいと言ってくれた乗り物はトゥクトゥクじゃなく、超スピードの遅いゴルフカートだった。

 

こんな時に限ってー!!

 

ゴルフカートもタージマハル周辺ではよく見かける乗り物だけど、完全に近距離仕様でしょっていう感じで、マジでスピードが全然出ない。どんどんトゥクトゥクに追い抜かれていく。

 

乗り物のチョイスミスったな。

 

案の定、アグラ駅に着いたところでタイムアウト。乗ろうと思っていた列車には間に合わなかった。

 

じゃ、次の列車のチケットでも買いますかー!

 

そう言って駅のチケット窓口へ。

 

数人のお客さんが並んでいて、私たちもその後に続く。

 

そこへ話しかけてきたおじさんがいた。

 

これからどこに行くの?デリーへ戻るの?

 

デリーに帰るよ。

 

デリー行きの列車はもう夜までないから、バスの方がいいよ。

 

おっけーおっけー、じゃあ夜の列車で帰るからいいよ。

 

またウザい人が話しかけてきたと思った。デリー行きの列車が夜までないなんてことはないし、わざわざどこで降ろされるかもわからない、道路が渋滞して列車よりも全然時間がかかるバスに乗る必要はない。

 

アグラではデリー行きのバスチケットを売ったらマージンが入るんだろう。最初のトゥクトゥクのおじさんも、駅まで乗ったゴルフカートの兄ちゃんも、このおじさんもこぞってバスバスとバス推しをする。

 

でも私はバスはオススメしない。最低でも1時間に1本は運行しているし、最悪の最悪、列車のチケットが買えなかったら乗るぐらいの位置づけでいいと思う。所要時間は3時間!とかみんな言ってくるけど、今はハイウェイが整備されて3時間!とか絶対行ってくるけど、3時間なんかじゃ着かないからね!!

 

しかもデリーの降車位置が不明。私は2回乗って2回とも言われた場所とは違う場所で降ろされたから。ここどこ?ってなるし、旅慣れをしていない人ならなおさら列車をオススメします。

 

待ち時間が長かったから、私たちは窓口でチケットを買うのをやめて、これからどこかで時間を潰すことになるけど、もう夕方発デリー行きの1番いい列車のチケットをオンラインで購入することにした。

 

ちなみに、アグラ→デリーへの帰りの列車で1番いい列車は、

列車番号(12049):アグラカント駅発(17:00)→ニザムディン着(19:30)、所要時間1時間40分

私たちが朝ここへ来る時に乗った列車の復路Ver.

アグラ発デリー行きの列車は、遠く遠く南インドから1日以上かけてやって来る列車が多いから、遅延が多い。この列車はアグラが始発で、朝着いた列車の折り返しだから遅れようがなく、これが1番無駄がない。

 

チケットを取り終わって夕方まで時間ができてしまった私たちはまだ食べていないお昼ごはんを食べに行くことにした。とりあえずどこかのレストランへ行こうと思ったところ、私がケータイで列車のチケットを取っている間ツヨシがずーっと会話をしていたさっきバスのチケットを勧めてきた怪しいおじさんはトゥクトゥクドライバーだと言う。

 

ツヨシがレストランへ連れて行ってくれる?と運賃までも全部交渉をしてくれたから、とりあえずそのおじさんのトゥクトゥクでおじさんオススメのレストランへ向かうことにした。

 

最初は怪しいと思ったおじさんだけど、話してみると実はいい人だった。このおじさんも日本語が少し話せて、理由は日本人の友達がいるから、と怪しさしかないことを言ったけど、写真を見せてもらったりしてその日本人の方とは1回会ったとかじゃなく長くいい関係を築いているのが伺えた。

何よりも、このおじさん、

 

この人何歳だと思う??笑

 

というツヨシのマジでいらん質問に、私のことを、

 

25歳と言ってくれたもん!!!!!

 

いい人に決まってる。絶対いい人。完全いい人。もう間違いない!ツヨシはまた40歳とか言われればいいとか思ってだんだろうけどね、バカめ。自分は26歳とか年齢ズバリ当てられて、私のいっこ上〜♪なにがマMomだ!

 

おじさんは私たちをかなり良さげなレストランへ連れて行ってくれた。

 

見た感じ欧米人観光客とお金持ちそうなインド人しかいない。

ツヨシのバターチキンカレーとナン、私の激辛ナスカレー。いや、カレーじゃないかも。ナスのなんちゃら。価格はデリーの普通に観光客が行くようなレストランの1.5倍ぐらいかな、という感じだった。でも接客もいいし、料理も美味しかった。

 

あとはカフェで食後のコーヒーでも飲んで駅に向かおうかー

 

と言ってお会計をする私たちのところにさっきのおじさんがやってきた。

 

約束はしていなかったけど、どうやら私たちを待っていてくれたみたいだった。ツヨシがここへ来る時に交渉した金額より多くお金を渡したからかもしれない。それはツヨシの”気持ち”だったけど、おじさんは待っていたのだ。

 

お会計をしているツヨシを待っていた時、私はおじさんに、このレストランからいくらぐらいもらえるものなの?と聞いてみた。おじさんは私たちをこのレストランに連れてきた。レストランからしたらおじさんが連れてきてくれなかったら私たちの分の売上は発生していない。これはおじさんの仕事だし、レストランはおじさんに売上分のいくらかを渡しているはずだ。

 

おじさんがいい人だったからかもしれない。少しでも多くのマージンをもらえていてくれたらなって思ったし、興味もあった。

 

ここに観光客を連れてくるドライバーはおじさんだけじゃないだろう。レストランは路面店でもないし、タージマハルに近いわけでもないし、誰かに案内されなかったらたどり着けないだろう場所。レストランからしたら紹介頼みみたいなところもあるのかなーって思ったから。

 

でもおじさんは、お金はもらっていないと言った。

 

またまた〜って思ったけど、どうやら本当のようだった。

 

おじさんはポケットから手の平サイズのメモ帳を取り出して、こう言った。

 

レストランは誰かを連れて行ったらポイントを付けてくれて、ポイントが高い優良ドライバーはホーリーというヒンドゥー教のお祭りの時に子供に服をくれるんだ。ほら見て、ここに書いてくれるんだよ。

 

見せてくれたページには、日付と連れて行った人数が書かれていた。

 

それだけ?たったそれだけなの?

 

という言葉は飲み込んだ。

 

おじさんは子供に服のプレゼントをもらうためにせっせと客引きをして観光客をここへ案内している。でもおじさんは嬉しそうに、だから頑張ってるんだ!なんて満足気にその話をしていて、客連れて行ったのにそんなもんしかもらえないのか!なんて思っていない。

 

でも、私はレストランにいいように使われてるだけじゃん!!って思って悲しくなった。

 

お店の平均客単価はインドで言うと高めだと思う。その分味もサービスも雰囲気もすごくいいから、値段なりでいいと思う。でもさっきも書いたとおり、連れてきてくれる人で成り立っているんじゃないかと思うような立地にあるし、そうじゃなかったとしても例えば私たちの売上、これはおじさんなしではなかった売上だ。

 

もっとドライバーさんに還元してもよくない?

 

数パーセントでもいいからあげていてほしかった。

 

この状態は決しておじさんだけではないんだろう。ここへお客さんを連れてくるドライバーはみんなそうだということ。

 

そしてそのドライバーさんたちはそんな理不尽というか、割りに合わないこの状況になんの疑問も抱いていない。

 

悲しいけど、これが使う者と使われる者の現実なのかな、と思った。

 

おじさんはカフェに行きたいという私たちを再びトゥクトゥクに乗せた。そして、まだ時間があるし一箇所だけでいいからあるお店に一緒に行ってくれないか、なにも買わなくてもいいから、と行った。そのお店はそこへ私たちを連れて行くだけで、おじさんはお金をもらえるらしい。

 

私たち本当に買い物をする気がないけど、それでもいいの?

 

そう確認するとそれでもいいからお願いしたいと言う。カフェに行ってコーヒーを飲んだとしても、まだまだ時間に余裕はある。ツヨシと相談をして、一軒ぐらいおじさんに付き合ってあげてもいいか、いいよね、ということになった。

 

そしてカフェで一息。

 

この後、少しでもおじさんの助けになりたいなという私たちの想いが、貴重な体験へとつながるのでした。

 

続きはまた明日!!

 

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今日もありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ

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