【タビイク】執着心。

【タビイク】執着心。
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yukinko

インド在住の旅ブロガー/ライター。 世界一周ひとり旅を含めこれまで訪れた国は70か国、350都市以上。2016年よりインドへ移住。このブログはインド生活や日々感じたことを思うままに書き綴っている日記ブログです(≧∀≦)

ゆきんこ@India,Delhi→Jaipur

 

みなさんこんにちは!

せっかくリアルタイムに追いついたけど旅に専念してしまってブログはしばらくお休みしてしまいました(^◇^;)

また張り切って書きますので引き続きよろしくお願いします!!

 

 

タビイクinインド2日目の午後。

私たちはトゥクトゥクではないけどトゥクトゥク的な乗り物に乗ってオールドデリー駅へと向かっていた。

 

ニューデリーの北側に位置するオールドデリー。メトロに乗っても2駅程度、3〜4キロ圏内でそれほど離れていないけど、ニューデリーとオールドデリーでは雰囲気がまたガラリと変わる。

 

一言で言うとカオスさが増す感じ。狭くごちゃごちゃとした通りを歩いているだけでも色々な生活模様が見れてすごく楽しい。

 

ニューデリーからオールドデリーまでの道のりは、選択する道にもよるけど相当渋滞する。てゆーかもう歩いた方が早いレベルで全然進まなくなる。

とってもせまい道をトゥクトゥクやサイクルリキシャ、バイク、人、手押しの荷台など、時には道の狭さをまったく考慮していない大きさのものが通るから本当に絶望的なぐらいの渋滞になる。

 

私たちはギリまで乗って途中からは最悪歩こう、そう覚悟をしていたけど、オールドデリーの狭くごちゃごちゃした道から見える景色を何気に楽しんだ。色々面白すぎる。

 

肉屋さんででっかい包丁を持って鶏肉を骨ごとぶつ切りするおじさんがちょっと指を切ってしまって、絶対少しは血が出てるレベルでおじさんも指先を何度も見て気にしてるくせにそのまま鶏肉をぶった切りまくっている。

 

血拭いてー!!それ商品ー!!

 

驚きとツッコミどころの宝庫です笑

 

わかっているドライバーさんにあたると迂回して渋滞しない道を行ってくれるけど、時間に余裕があるなら超渋滞覚悟であえてオールドデリーのど真ん中を突っ切ってもいい。飽きずに渋滞の待ち時間を過ごせることでしょう( ̄▽ ̄;)

 

結果私たちは歩いて駅まで向かったけど笑

 

もうね、歩いた方が断然早い。

 

そして駅に到着。

私たちが乗る列車のプラットホームを探すのも座席を探すのもあゆみの役目。

とりあえずプラットホームの確認をしてから私たちが向かったのはマック!

オールドデリー駅の構内にマックがあるから今日の夜ごはんはマックにしよう!って。あゆみはインド限定のマハラジャバーガーを食べるんだって♪

マハラジャバーガーは構造的にはビックマックと同じで二層になっていて、レタスも大量でとっても食べづらそうなボリュームだったけど美味しそうだったよ!私は普通にマックチキンにしたけど。

 

マックを食べて恋バナをしたりいろんな話をしながら過ごして5時間後ぐらいに到着したのはジャイプル駅。

 

タビイクinインドの通常プランはデリー→アグラ(タージマハル)→ジャイサルメール(砂漠)という旅程だけど、あゆみは今回2度目のインドで、前回ツアーで来たときにアグラは訪れたことがあったから、今回はルートを変更してあゆみ希望のジャイプルへ行くことに決めた。

タビイクはルートが決まっているけど必ずそうしなければいけないということではない。列車のチケットが取れないとか、体調不良とか、スケジュール通りにいかないことなんていっぱいある。その時の状況に応じて臨機応変に対応しなければいけないのが旅。そんなところも含めて1人旅の練習だったりする。

 

列車は予定よりも少し遅れてジャイプルに到着した。

 

21:00、トゥクトゥクに乗ってあゆみが予約をしてくれた宿へと向かった。

 

そしてチェックインを済ませて、夜ごはんを食べにいくことに。

 

宿のスタッフに近くのレストランの場所を聞くついでに、私はとっても大事なことを聞いた。

 

ビールってどこかで買えますか??

 

ビールはもう買えないよ、この時間酒屋はもう閉まっているし。

 

そうですか( ;∀;)

 

夜着になることはわかっていたしこんなこともあろうかと思ってデリーで小さなラム酒を買ってきてはいるけど、やっぱり1杯目はビールを飲みたい。なんなら2杯目も3杯目もビールを飲みたいタイプなのに。

 

私がよほどショックな顔をしたんだろう。宿の人がスペシャルな情報をくれた。

 

もしどうしても買いたかったら酒屋の前にいる人に言って出してもらうといい。ただし通常は1本100ルピーだけど150ルピー払わないといけないけど。

 

え、ビール買えるの!?

 

150Rs全然オッケー、なんの問題もない。時間外手当みたいなものだ。

 

念のため宿の人に教えてもらったレストランでビールを出しているか聞いてみたけど、出していないと言われた。インドは日本とは違ってどこでもここでもアルコールを出しているわけじゃない。アルコールをお店で出すには特別な許可が必要で、BARとか堂々と買いてあるところ以外は基本的にはお酒の取り扱いはしていなくて、もし出していても届け出なし、つまり違法で出しているところばかり。

 

やっぱり酒屋に買いに行くしかない。

 

私たちはオーダーしたものをテイクアウトしてお店を出て酒屋へと向かった。

 

時間はもう22時を過ぎている。

 

移動疲れもあるし、今日ぐらいもうビールはいいか。

 

普通ならそんなテンションなのかもしれない。

 

でも私は違う。

 

そしてあゆみもビールを買いに行く気マンマンだ。

 

少しして教えられた酒屋の前に到着。もちろんその酒屋は閉まっていて、まわりに人もいない。

 

あれ…

 

私は酒屋の前に時間外対応担当の怪しい人が1人いて、夜な夜なやってくる酒飲み対応をするような人がいると思っていた。宿の人もそこにいる人に言えば150Rsで売ってくれるって言ってたし。

 

酒屋の横に営業中のテイクアウト専門の飲食店があったからそこで聞いてみることにした。もしかしたらこの飲食店が酒屋も経営しているのかもしれないし。

 

すいませーん、ビールって買えますか??

 

ビールは買えないよ!うちには置いていないしもう酒屋閉まってるだろ!

 

えぇ、それはもう重々承知です。

 

宿の人にそこにいる人に言えば買えるって聞いて来たんですけど、、、

 

どうした?ビール買いたいのか??

ここにはないけどもしどうしてもほしいなら5分で用意してやるぞ。

 

お店にいた怪しい男が声をかけてきた。

 

怪しいというか酒臭いし明らかに酔っ払ってる。

 

え?この人誰?ただのたまたま居合わせた酔っ払い??

 

あからさまに怪しむ私たちを見てその男は、

 

ここは俺の店だから心配するな。

 

そう言った。

 

え?この酔っ払いが??

しかもなんかテイクアウトした風の袋を手に持ってるけど??

 

でもお店の人もその男になんの反応も示さない。

 

こいつは関係ないから!とか、いやいやお前の店じゃないだろ!とか何も言わない。

 

え?本当なの?本当にこの人大丈夫??

 

本当に5分でビール用意してくれるの?1本いくらで??

 

1本200Rsだよ

 

え、200Rsは高いよ、150Rsでしょ?

 

その男は200Rsは高くないという理由を酔っ払いのたどたどしい話し方で延々言ってくる。途中私の腕をつかんできたから、すかさず触んないでと言うと、なんで触んなとか言うんだ!?ってさらに腕を掴まれてマジで怖かった。

 

やっぱりこの人ダメだ。こんな人に頼めない。ビールは飲みたいしもはや200Rsでも構わないけど、この人は受け付けない。ゆきんこレーダーでアウトと言ってる。

 

もう今日は仕方ないか、諦めかけた時そのお店にやって来たお客さんが声をかけてくれた。

 

What’s happen??

 

ビールが買いたいんだけど、、、とその人に言うと、

 

OK、なんのビール?何本?ちょっと待って。

 

そう言うとその人はすぐにどこかへ電話をかけ始めた。何人かに電話をかけている間にテイクアウトのお店が閉まってしまった。ヒンディー語だったから予想でしかないけど、その人の連れの人が今買うからちょっと待ってくれ!と言ったけど、お店の人が23時で閉店だ!と言って客を目の前にしてシャッターをおろしたっぽい。

 

え、この人たち私たちのビール対応のためにせっかくなにか買いに来たのに目の前でお店閉められちゃった…

 

連れの人に、お店閉まっちゃったけど大丈夫?なにか買いに来たんでしょ?ごめんなさい。と言うと、別のところに行けばいいだけだよ!なんていう神のお言葉。

 

え、何この人たち。たまたまここに来ただけのただのいい人??

 

警戒は解けないけど、さっきの男の人みたいに怪しさや嫌な感じがまったくしなかった。

 

電話が終わったようだ。

 

これからビールを取りに行くけど一緒に車に乗って行く?それともここで待ってる?どちらでも構わないよ。

 

どれくらいで戻ってくる??

 

20分ぐらいかな。

 

じゃあここで待ってるよ。

 

怪しさは感じられなかったけど、23時に出会ったばかりの男の人2人の車に女子2人が乗り込むのはバカ過ぎる。何をされても文句は言えない。ここは一択。まだ閉店作業をしている人がいる飲食店の前で待っている方が120%安全だ。

 

私たちの警戒心が伝わっただろうけど、その人たちは嫌な顔ひとつせずオッケー!と言って車で去って行った。

 

本当に20分で戻ってくるだろうか。

 

でも来なかったらビールを諦めて帰ればいいだけ。さっきの男は先にビール代をよこせと言ったけど、彼らはそんなことも言わずに去って行ったから私たちは1ルピーも払っていないし。

 

彼らを待っている間にさっきの怪しい男が歩いて去って行くのが見えた。

 

ぼーっとその男の行先を目で追っていると、フラフラと道路を渡って、その先に停めてあったトゥクトゥクに乗り込んだ。

 

え、あいつトゥクトゥクドライバーじゃん!!笑

 

なにがここは俺の店だ、だ!

 

ワロタ。

 

この男は最初から胡散臭かったし明らかに酔っ払いだから怪しさ全開だったけど、そうじゃなくても“この人なんか変”って少しでも思ったら関わらない方がいい。これは旅をしながら私が学んだこと。

 

自分も含め英語が得意じゃないこと、はっきりノーと言うことに抵抗があること、イェスノーをきっぱり言い切ることに慣れていない日本人は、心の中でどこか「?」があってもそのまま流されてしまうことが多い気がする。

 

特に押しの強いインド人の怒涛の攻め、

 

いい?大丈夫大丈夫、オッケーだよね?オッケーね!じゃそういうことで!

 

というペースについていけない。

 

自分の意志をはっきりと言わないことは、日本では空気を読んでいるとか、まわりに合わせられる、とかそういうことになるかもしれないけど、インドでは“いいようにされるだけ”と思った方がいい。慣れないうちはどうしようどうしようってテンパるかもしれないけど、まずははっきり意思表示をすることが大事。

 

と、話がそれたけど。

 

アイツこの店の人じゃないじゃーん!と私たちが笑っている間にさっきの人たちの車が颯爽と戻って来た。

 

早っ!!

 

全然20分も待たされていない。

 

そして車から降りてきた彼らは待望のビールを差し出してくれた。

 

いくら?と聞くと、1本130Rsと言う。

 

え、安っ!

 

正直法外な値段を請求されるのかもと思っていた。いくらか確認もしなかったし、彼らがどこからビールを入手してきてくれたのかわからないけど、深夜にわざわざどこかまで取りに行ってくれたわけだからそれなりの金額は取られても仕方ないな、と。

 

さっきの男は200Rsと言った。それは高過ぎにしても、宿の人は150Rsで買えると言った。

 

この人たちは神ですか??

 

その人たちはただビールを私たちに渡し、お金を受け取って車に乗り込んで去って行った。

 

ただの神でした。

 

こうして偶然の神がかり的ないい人との出会いで私たちは今日もビールにありつくことができた。

 

ゆきさんのビールへの執着心を見ました笑

 

宿までの帰り道、あゆみがそう言った。

 

確かに。低糖質ダイエット中とは思えないビールへの執着心。

反省に値するな。

 

明日はジャイプル観光です♪

 

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今日もありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ

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