【Day-1】鮮やかな連携プレイ…うちの子達をどこへ連れて行く気ですか??

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yukinko

インド在住の旅ブロガー/ライター。 世界一周ひとり旅を含めこれまで訪れた国は70か国、350都市以上。2016年よりインドへ移住。このブログはインド生活や日々感じたことを思うままに書き綴っている日記ブログです(≧∀≦)

【2017/08/22】

ゆきんこ@India,Delhi

みなさんこんにちは!

リアルタイムからは少しだけ遅れていますが、これからじっくりインド記事を書いていこうと思いますのでお付き合いいただけると嬉しいです( ´ ▽ ` )

 

今日は昨日の続き!タビイクゆきんこ引率第1弾、1日目のお話!!

昨日の記事はこちらから→【Day-1】2017タビイクインド夏、ゆきんこもついにスタートだっ!!

 

 

目的地はニューデリーのメインバザール!そこまで気合でたどり着くこと!!

 

エアポートメトロでニューデリー駅まで到着した彼女たち。ある意味ここからがミッションスタートと言ってもいい。ここからが“The インド”なのだ。

 

彼女たちの挑戦が始まった。

 

私は少し離れたところを歩きながら2人の様子を伺う。

 

こっち?さっきの人こっちって言ってなかった??

 

探り探り進んでいく2人。2人ともお世辞にも英語ができるとは言えない。それでもメインバザール!メインバザールってどこ?どっち??と日本語交じりの英語で現地の人に聞きながら進む。

 

2人はエアポートメトロの出口から列車のニューデリー駅までやってきた。メインバザールへ行くためにはこの列車の駅を渡って反対側へ出なければいけない。ここが難所だ。彼女たちが声をかけた数人は“駅を渡って向こう側へ行け”と正解を言ってくれていたけど、彼女たちがその人たちの英語をどれだけ聞き取れていたかわからない。

 

列車の駅を前にどこに行っていいかわからず、向こう側ってどこから行くの??とキョロキョロする2人。そこへニコニコとして優しそうな1人のおじさんが声をかけてきた。暑いからこっちの日陰においでって手招きをしてくれて、どこに行きたいの?と聞く。

 

メインバザール!

 

おじさんはそう答えた彼女たちに、あそこの階段を上がって向こう側へ渡りなさい、とシンプルにそう答えて会話が終了した。絶対に始まる、どこから来たの?インドは初めて?いつインドに着いたの?何日ぐらい滞在するの?っていうお決まりの質問は一切してこなかった。

 

あれ…どうしたこのおっさん…腹でも痛いのか??

 

道を聞いて教えてもらっただけのごくごく普通のやりとり。彼女たちは言われた通り階段を目指す。その後を追いながら私には違和感しかなかった。そのおじさんが悪いやつだと気づいていたからだ。案の定おっさんは反対側に渡れもしない階段を指定した。

 

おっさん今日やる気ないのか…?

いいやつってことはないし…だってこの階段から行けるってのがそもそも嘘だし…

 

そんなことを考えながら2人の後ろに続いて階段を上がった。

 

 

人が行き交う列車の構内。

階段を上がりきったところにいた1人のおじさんがその中から彼女たちだけにこう声をかけた。

 

 

列車のチケット持ってる??

 

 

出た。やっぱりか。アイツの仲間だ。

さっきのおっさんの仲間がおっさんから連絡を受けて階段の上で彼女たちを待ち構えていたのだ。ヤツらが今初めてインドに来て右も左もわかりませんって明らかに若くてフレッシュなカモを見逃すわけがないのだ。

 

 

チケット…?持ってないよね…??

 

顔を見合わせて困惑する2人。

 

彼女たちは列車のチケットなんて持っていない。別に列車に乗るためにここへ来たわけじゃないし。ただメインバザールへ行くために駅構内を通り過ぎるだけなんだから。

 

だいたい別に列車のチケットなんて必要ないし。

 

そこからそのおっさんは何も知らない君たちにおじさんが親切に教えてあげるからねっていうていで嘘を並べまくった。

 

どこに行きたいの?

 

メインバザール。

 

メインバザールにはサンタナという日本人宿があるね。

 

そうそう!サンタナサンタナ!

 

誰も聞いてないのにわざと日本人宿の名前を出して説得力を増そうとするおっさん。でもおっさんがこれから行こうとしている宿の名前を口にしたことにより完全におっさんの言うことに耳を傾ける2人。人の心理なんてこんなもんだ。どこに行っていいかわかんない状態で例えば片言の日本語を言ってくれたとか、知っている場所や地名の名前を言ってくれたとか、そんなことで簡単に心を開く。そもそもコイツ誰!?っていう方に目がいかない。英語が苦手な日本人には特に有効な手だろう。

 

偽親切なおじさんは彼女たちを諭すようにこう続けた。

 

いいかい?ここは列車の駅だからチケットを持っていないと入れないんだよ。←大嘘

そして、まずインドに来たらすべての観光客はツーリストオフィスに行ってパーミッションをもらわなければいけないんだよ。←大嘘

 

出た、ツーリストオフィス(−_−;)

 

彼女たちのミッションはメインバザールへたどり着くこと。でもおっさんらのミッションは何も知らない観光客をツーリストオフィスへ連れて行くことだ。

 

きょとん顔の彼女たち。何を言われているかよくわかっていない様子。なんかどこかに行かなきゃいけないって言われてて、パーミッションってやつが必要?みたいな??ん??なにそれ??

 

どこに行けばいいの?

 

歩いて行くのは難しいよ。←大嘘(てゆーかどこにも行く必要ない)

ノーセーフティだからトゥクトゥクに乗らなきゃ。←大嘘(トゥクトゥク乗せてさっさとツーリストオフィス連れて行きたいだけ)

 

あーもう!!コイツマジで嘘しかつかねぇーし!!

 

コイツは嘘をつくのが仕事だから当たり前だけど、くそーくそーくそー!!ってポーカーフェイスでイライラするゆきんこ。知っている私からしたらどんだけ嘘つくんだよ!!バカじゃねーの!!って、マジで呆れちゃうぐらい。いけしゃあしゃあと私の可愛いメンバーを騙しやがって!!

 

トゥクトゥクはたったの30ルピーで行けるからね!

 

うん!わかった!30ルピーね!!

 

なにも疑わない素直な彼女たち。

本当にチケットって必要なのかな?とか、あの人怪しくない?とか、2人からはそんな会話は一切聞こえない。そしておっさんから最後の一押し。

 

危ないからケータイとか自分の荷物には十分気をつけるんだよ!!

 

ありがとう!!

 

はい、偽いいおじさんの役目これにて終了。

 

今上ってきた階段を降りてトゥクトゥクを探すために駅の外へ。

 

そこにいたのは…

 

もうおわかりですね。言うまでもなく最初に声をかけてきたおっさん。しっかり階段の上に仲間を配置し、パーミッションが必要だからツーリストオフィスへ行かなければいけないと暗示にかけさせ、ここへ戻す。

 

どうしたどうした?

 

って、全部お前が仕組んだくせにツラっと彼女たちに再び声をかけるおっさん。

 

なんかパーミッション?が必要で…

 

と彼女たちが言うと、そうだそうだ、パーミッションが必要だからツーリストオフィスでもらわなきゃいけないんだよ、と嘘を繰り返すおっさん。彼女たちはこのおっさんと階段の上のおっさんが仲間だなんて知らないから、今またさっき階段の上にいて親切に色々教えてくれたおじさんと同じことを言われて、やっぱりパーミッションって必要なんだと確信する。これがグループ犯罪。鮮やかな手口だ。

 

イラっとした私は思わずおっさんにこう言った。

 

おっさんさっき道聞いた時パーミッションが必要とかそんなこと一言も言わなかったじゃん。なんで今になっていきなりパーミッションが必要とか言っちゃってんの??

 

おっさんはI don’t knowの一点張り。英語わかるくせに、英語で散々ツーリストオフィスに行かなきゃとかパーミッションが必要とか言って彼女たちを騙そうとしているくせに、私の言葉はわかんないらしい。

 

発音ですか?セブ島もう1回行った方がいいですか??

 

いやいや、その前にゆきんこは出ちゃダメな場面です。これは彼女たちのチャレンジの途中なんだから騙されていようと引率は黙って見守るのが仕事だ。やっちまったーーー。もう黙ろう。ちゃんと彼女たちが自分たちで答えを見つけてたどり着かなきゃ意味がない。失敗から身を持って色々なことを学び、それがこれからの旅、1人旅になったときに活きる。それがタビイクだ。

 

結局どこだ?ツーリストオフィスか?パーミッション、パーミッション!って英語も話せないようなトゥクトゥクドライバーもそいつらの片棒を担ごうと必死になって寄って来て、みんながワーワー言ってくるからわけわかんなくなった彼女たちはトゥクトゥクに乗るのはやめて、一旦その場を離れた。

 

どこに行っていいかわからず駅周辺で手詰まりとなった2人。立ち止まってキョロキョロしている2人に、今度はいかにもインド人らしい青ターバンを頭に巻いた白髪&白髭のおじさんが声をかけてきた。

 

来たな、悪いヤツ。

 

さっきのおっさんたちから連絡が来た仲間なのか、新たなグループなのかわかんないけど、悪いヤツってことはすぐにわかった。もう感覚でわかる。ニューデリー駅周辺で観光客が道に迷っていてこちらから聞いてもいないのに相手から声をかけてくるのはもう90%ぐらい悪いヤツって思っていい。どうしたの?って聞かれるんじゃなく、こちらから聞く人を選んで聞かなきゃいけない。

 

どこに行きたいんだい?

 

メインバザールに行きたいんだけど、パーミッションが必要で…

 

と、さっきの悪いおっさんに教えられた嘘を信じたままおじさんに聞く彼女たち。

 

大きくうなずき、そうだね、パーミッションが必要だね。と答える青ターバン。

 

はい、コイツも悪いヤツ確定(−_−;)

 

続けて青ターバンは彼女たちにパーミッションがもらえるというツーリストオフィスまでの道を教えた。その道は緩やかにコンノートプレイスという悪徳ツーリストオフィスがひしめく場所を指していた。

 

歩いて行けるからね!トゥクトゥクは乗る必要ないからね!って。

 

心理的には、彼女たちはさっきのおじさんが危ないからトゥクトゥクに乗れって、30ルピーって言ってたあれって嘘じゃん!ってなって、まるでこの人が本当のことを教えてくれたかのような感覚になる。トゥクトゥク乗る必要ないんじゃん!って。一方でパーミッションが必要という嘘を青ターバンまでもが肯定したために彼女たちの中ではもうパーミッションが必要というのは揺るがない真実となった。

 

言われた方向に歩き始めた2人。後ろに続くゆきんこ。

 

そしてそんな私たちと微妙に距離をとって反対車線側を歩いてついてきている青ターバンに2人はまったく気付かない。私はさりげなく後ろを振り返ったりして青ターバンを観察した。電話をしながら歩いている。

 

はい、青ターバン今仲間を呼びました。

 

歩いているうちに雨がパラついてきて前方に見えたアンダーパス的なところで雨宿りをする私たち。

 

そこにやってきたトゥクトゥク。

 

どこ行くの!?連れて行ってあげるよ!!

 

メインバザールに行きたい。

 

そう答える彼女たち。いろんなことを言われまくってわけわかんなくなってツーリストオフィスに行きたいって言いださなくて少しホッとした。が、この人がメインバザールまで乗せて行ってくれることはない。

 

コイツはただのトゥクトゥクドライバーじゃない。

 

青ターバンからの電話でやって来た詐欺グループの仲間だ。

 

乗っちゃダメー!乗らないでぇーーー!!!!!と心の中で祈るゆきんこ。

 

地図を見せて。メインバザールってどこ?遠いの?歩けない??

 

ナイス、よく言った!地図を見せてもらおう!メインバザールの場所確認しよう!

 

ドライバーはトゥクトゥクを降りてきて地図を開いた。

 

メインバザールってどこ??

 

聞く彼女たちに思いっきり嘘の場所を指すドライバー。

 

え?で今はどのへんにいるの?

 

このへんかな〜なんてテキトーな場所を指すドライバー。何も知らないと思って好き勝手言いやがって。

 

え?これ歩ける距離?トゥクトゥク乗った方がいいの??

 

考える彼女たちに、メインバザールまで30ルピーでいいよ!とたたみかけるドライバー。

 

居ても立っても居られないくて正義の味方ゆきんこ、ここで再び登場←本当は登場しちゃいけない人

 

メインバザールってそこじゃなくてここじゃん?って地図を覗き込みながら正しい場所を指差した。思いっきりメインバザールって書いてある。見づらい地図だった。土地勘のある私でも位置関係を把握してメインバザールの位置を発見するまでちょっと時間がかかったぐらいだ。地図は見慣れていなかったら見れない。

 

私は彼女たちにメインバザールの場所を教えたいわけじゃなかった。

 

このドライバーが嘘をついたということに気づいてほしかった。

 

だって今このドライバーは堂々とメインバザールはここ!って嘘の場所を指したんだから。

 

でも彼女たちはそれには触れず、私が指差したメインバザールの位置を見ながらここどうやって行ったらいいのー?と続ける。

 

えー!気づいてー!!コイツ今しれっと嘘ついたんだよー!!

 

私は最後のヒントを与えた。

 

ねえ、メインバザールここなのにあんたなんでさっき別のところ指差したの?メインバザールここじゃん!?

 

彼女たちの前でドライバーに言ってやった。

 

ね!?コイツ嘘つきじゃん!!!!!

 

メインバザールは広いから、ここもメインバザールだし僕が指差したこの辺もメインバザールなんだよ!とわけわかんない嘘を言うドライバー。そこからベラベラと嘘を並べまくり、30ルピーで連れてくからと押しまくりのドライバー。

 

30ルピーってことは1人10ルピー…

 

それぐらいでメインバザールに行けるならいいか…

 

 

現在地からメインバザールまで30ルピーなんて全然高くないし、むしろそんなんでいいの!?という金額。彼らにとっては30ルピーなんてどうだっていい。タダで乗せたっていいと思っているぐらいだ。とにかく彼女たちをツーリストオフィスまで連れて行きたいからだ。

 

雨、暑さ、空腹、疲労。いろんな人がいろんなことを言ってきてもうわけわかんない。もうどこに行けばいいのかわかんないけど、とにかく早くメインバザールに辿り着きたい。

 

こうなったら人の思考回路は停止寸前。通常に頭が働かない。普通に冷静に考えればわかることがわからない。もう、強い流れに流されるしかない。

 

 

彼女たちはついにトゥクトゥクに乗ってしまった。

 

 

続きはまた明日!!

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今日もありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ

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