幾重もの罠、私のメンバーをどこに連れて行く気ですか??

幾重もの罠、私のメンバーをどこに連れて行く気ですか??
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yukinko

インド在住の旅ブロガー/ライター。 世界一周ひとり旅を含めこれまで訪れた国は70か国、350都市以上。2016年よりインドへ移住。このブログはインド生活や日々感じたことを思うままに書き綴っている日記ブログです(≧∀≦)

【2017/02/20】

ゆきんこ@Delhi→Agra→Delhi

 

 

5時集合。

 

今日は早朝から行動だ。

 

これから日帰りでタージマハルのあるアグラという町へ行く。今日1日はデリー観光を2名という昨日よりも少人数でするもよし、アグラへ行くもよし。みんなで相談して決める。みんなの旅だ。

 

アグラへは最速の列車で約2時間、平均3〜4時間ぐらいの列車の旅。今日中にデリーに戻ってくることを考えると早朝出た方がいい。彼らはアグラ行きの列車のチケットを昨日購入しなかった。みんなで相談した結果“ジェネラル”にチャレンジしようということになったからだ。

 

インドの列車にはクラスがある。各クラスの話はここでは割愛するけど、上から1A、2A、3A、SL(スリーパー)、その他特急列車的なのにCCというクラスがある。これらはすべて指定席。ジェネラルは言わば自由席、シート数なんて関係ないし予約をする必要もない。乗りたい人が乗りたいだけ乗る車両。

 

想像をしてほしい。

 

インド人が乗りたいだけ乗る車両。

 

友達がジェネラルに乗ったときの写真を見せてもらったことがある。そこはもうカオス…乗車率何パーセントですか!?の世界。私のようなヘタレじゃ絶対に乗れない。当然インド旅行中もジェネラルに乗ろうだなんて1度も考えたこともないし、一生乗ることなんてないと思ってた。

 

インドの列車のアレコレを説明した後、みんなで相談タイム。

 

どうする?ジェネラルに乗ってみちゃう??

 

1回は見てみたいかも!!

 

じゃ、もうジェネラルにしちゃおっか??

 

おぅおぅ、みんな積極的なことでヽ( ̄д ̄;)ノ

みんなが相談している間、私は1人ドキドキしていた。

 

どうしよう…みんながジェネラルを選んだら…(((( ;°Д°))))

 

もちろん私もジェネラルに乗らなきゃいけないということはない。同じ列車で行けば車両が違っても問題はない。

 

でも、ヘタレ過ぎじゃん?私みんなの引率者なのに!!

 

ゆきんこさんどうするんですか??笑

 

わ…わたしももちろんジェネラルで行くよ!!全然普通に行くし!!

 

沈。

 

いや、むしろチャンスかもしれない。1人でジェネラルにチャレンジすることなんて一生ないだろう。でもみんなと一緒ならおもしろい経験として1度ぐらい味わってもいいかもしれない。アグラまでは3時間ぐらいだし、私でも耐えられるはず!

 

6時半発の列車を目指すことにした。ジェネラルはさっきも言った通り自由席だから事前にチケットを買うわけじゃなく当日窓口で買うことになる。ジェネラルのチケット売り場を探して、買って、プラットフォームを探し、ジェネラルの車両を見つけて乗り込むまでに必要な時間を考え集合時間を決めるのはみんなだ。

 

私は”じゃあ何時集合!”とは言わない。みんなが相談して決める。

 

明日の朝スッピンメガネで登場するから…

 

そう宣言していたけど、メイク道具を持っていくのがダルかったから気合いで4時起きをしてメイクをしてから集合場所へ向かった。

 

全員まだぼーっとしている中、早朝のニューデリー駅へ足を踏み入れる。

 

IMG_2068

そう、敵だらけのニューデリー駅へ。

 

 

ミッション。

 

ジェネラルのチケットを購入して、6時半の列車に乗り込むべし!!

 

私はまたみんなの後ろをついて歩く。

 

頑張れみんな!!タイムリミットは6時間半だよ!!

 

みんな勇気を出して窓口の人やそこらへんにいる人に声をかけてチケット売り場の場所を聞く。まだ”エクスキューズミー”って声をかけること、しかも英語で、それに抵抗があるんだろう。戸惑い、遠慮し、でも初日よりもそれぞれが分担して情報を集めようと動いていて、たったの2日間でもみんなの成長を感じた。

 

が、ここはそんなに甘いところじゃない。

 

なかなか正解が見つからない。あっちだこっちだ言われまくって、混乱するみんな。完全なたらい回し状態に陥る。そんな彼らを悪いヤツらが放っておくわけがない。

 

1人のおっちゃんがみんなに歩み寄る。

 

どうしたんだ?どこに行きたいんだ??

 

アグラへ行きたい、ジェネラルのチケット売り場を探している、みんなが目的を伝える。おっさんは何時の列車がいいんだ、君たちが乗ろうとしている列車にジェネラルクラスはない、ニューデリー駅からじゃなくニザムディンという別の駅から出ている、何人だ?こっちだこっちだとまるで詰め寄るように早口の英語で話し、みんなを明らかに別の場所へつれて行こうとする。

 

彼らが連れて行きたいのは“ツーリストオフィス”。ぼったくり旅行会社だ。普通に列車のチケット手配をする手数料だけをとるのか、アグラ行きのアレンジとか色々してきて日帰りツアー的なのを組ませるつもりなのかはわかんない。

 

でもここに売り場があるのは間違いないのにどこかへ連れて行こうとするのはおかしい。

 

みんな!気づいてよ!このおっさん騙す人だよ!!

 

しばらくおっさんのペースに巻き込まれて時間を費やしてしまったけど、みんなは耐えた。この人怪しくない?ってなってその場を離れ、やっぱりもう1度窓口の人に聞こう!ってなったようだ。

 

ナイス!知らん人に聞くにしてもここは敵が多いからね、窓口の人に聞くのが1番かもしれないね!

 

その窓口の人の対応がイマイチ過ぎてなかなか正解にたどり着けないのは明らかだったけど、敵かもしれない人が多い中その人たちに頼るしかない。

 

その時。

 

あ、ごめんごめん、君ここ並んでるよね?

 

窓口に並んでいたメイの横にスッと男の人が横入りした感じになった。

 

うっかりを装って声をかけてきたソイツ、さっきのみんなが怪しいと判断してバイバイしたおっさんの仲間、2番手だ。知らないみんなにとってこの人は、間違って横入りしちゃって誤ってきたただの人のように映る。人のいい日本人は、いえいえ、並んでましたけど…みたいな対応になる。

 

どこ行きのチケット買いたいの??

 

ソイツはいい人感を出して手を差し伸べる。

 

アグラ行きのチケットはここでは買えないよ。

 

ソイツは見事みんなを窓口から引き離すことに成功。そしてみんなに説明を始めた。アグラ行きのジェネラルの列車はここからじゃなくニザムディン駅から出てるんだよ。真剣に聞き入るみんな。これは間違いではない。ただ、その列車を選択する必要はなく、もちろんニューデリー駅からも出ている。

 

ねえ、さっきのおっさんもニザムディンってところから出てるって言ってたよね??

 

同じウソが2回続くと、不思議なことに真実味が増す。

 

みんながその人を信用してもいいかもっていう空気に変わったのを感じた。

 

そしてソイツが続けた。ニザムディン駅に行く前にツーリストオフィスに寄ってジェネラルの席に空きがあるか確認をしなきゃいけない。みんなで何人いる?7人??だったらタクシーの方がいい。ここからタクシーに乗って、駅に行く前にツーリストオフィスに寄って空席を確認してニザムディン駅に行く、いいね?

 

ソイツはみんなにわかりやすいように大きな声でゆっくりと何度か同じことを言って聞かせた。

 

ふざけんな。ジェネラルの空席を調べなきゃだって??ジェネラルなんて自由席だっつーの。乗車率200%だろうがギュウギュウ詰め込み車両だろーが。

 

よし、行こう!

 

じゃ、行くしかないか…。半信半疑、みたいな表情を浮かべながらもフラフラと歩き始めたみんな。

 

え!?みんなついてくの!?昨日ジェネラルは予約不要でその日チケット買って誰でも乗ることができるクラスだって言ったよ!?空席確認するとか言ってんのおかしくない!?誰か!!気づいてー!!

 

彼らはついに駅のパーキングまでついてきてしまった。

 

どうしよう、私はどこまで我慢すればいいんだろう。どのタイミングで手を差し伸べるべき…??今ここにいる私は言わば空気だ。空気にならなきゃいけない。いつの時もみんなが自己責任で考え行動しなければいけない。それがタビイクだ。

 

どうしよう、どうしよう、どうしよう。どこで声をかけるのが正解!?

 

このままタクシーに乗ってもどこかに連れ込まれて身ぐるみ剥がされるとかそんなことはないだろう。彼らはただ単に旅行会社に連れて行きたいだけだ。

 

みんなー!乗らないでー!!

 

心の中で叫ぶ。

 

ソイツがタクシードライバーに”この子たちをツーリストオフィスに寄ってからニザムディン駅まで連れて行ってくれ”と頼む。500ルピー!?400ルピーにしてやってよ!な!いいだろ?400ルピーで!!わかったよ、400ルピーでいいよ。ソイツとタクシードライバーの猿芝居。ドライバーももちろん仲間だ。

 

え、この人めっちゃいい人じゃない!?

 

ソイツはついにみんなにとって“タクシー代まで交渉して安く行けるようにしてくれたいい人”になった。

 

オーノーヽ( ̄д ̄;)ノ

 

車のドアが開けられ、みんなが乗り込もうとしたその時、

 

 

ストーップ!

 

 

私はついに声をかけた。

 

 

ハッとするみんな。

 

 

みんなどこに行くの?この車乗っちゃって大丈夫??この人誰?

あれ…?ジェネラルのチケットって空席確認必要だっけ??

 

 

立ち止まるみんな。あれ?そもそもこの人どこから出てきた?なんて言ってた?本当についていっていいのかな?今まで仕入れた情報を整理し始めるみんな。ソイツはみんなの空気が変わったことを感じでWhat’s happend!?とか言ってる。

 

黙れ!!思いっきりハプニングだろうが!!

この子たちに手を出すなー!!

 

私はそれ以上なにも言わず、みんなが決めるのをじっと待つ。

 

どうする?やっぱりおかしくない?怪しいよ!駅に戻ろう!

 

 

 

ふぅ…。

 

危なかった(×_×;)

 

IMG_2074

再びニューデリー駅に戻って必死にチケット売り場を探すみんな。

 

駅構内…??

 

どこ…??

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6時半の列車を目指していた彼ら。時間が刻々と迫る。

 

そしてタイムアウト。

 

そしてついに私も聞き込み調査を開始した。ジェネラルのチケット売り場なんて私も知らない。買ったことがないから。でも有力そうな情報をゲット。そしてあっちって言ってるけど…なんて、みんなにヒントを出し始めるダメな私笑

 

IMG_2075

6時45分、ついにその場所を発見。

5時の集合から実に1時間45分が経過していた。

 

見つけた後他のメンバーと合流するために歩いていると、ゆきんこさんだったらもうとっくに見つけられてましたよね?みえに聞かれた。

 

そうだね。なんで私が早く見つけられるか、みんなと私が違うところを挙げるなら、私みんなの10倍は人に聞くかもしれないな。

 

プチアドバイスにうなずく素直でカワイイみえ。

 

みんなを後ろから見ていて、もっと人に聞けばいいのにな…ってずっと思ってた。

 

みんな本当に初日よりかなり動きがよくなった。でもまだまだためらいがある。私は無駄歩きしたくないからとにかく聞きまくる。もちろん慣れもあると思う。人になにかを聞くことに元々あまり抵抗があるタイプじゃなかったけど、それでも最初から今の自分だったわけじゃない。失敗を繰り返して最善を学んだだけのこと。

 

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ジェネラルのチケットの価格を聞き、その価格だったらSL(スリーパー)のチケットを買ってもそんなに変わらないんじゃないか、ツーリストチケットオフィスに行って空いてるか聞いてみよう、またみんなで相談して行動していく。

IMG_2078

すっかり夜が明けていた。

 

そして彼らは無事アグラ行きのチケットを購入した。8時過ぎのチケットだった。

 

みんなお疲れさま!!無事チケット買えてよかったね!!

IMG_2085

って、今日はまだまだ始まったばかり(*°∀°)=3

 

待ってろー!アグラ!!
 

待ってろー!タージマハル!!
 
 
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今日もありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ

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