ベッド不定生活、始めました。

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yukinko

インド在住の旅ブロガー/ライター。 世界一周ひとり旅を含めこれまで訪れた国は70か国、350都市以上。2016年よりインドへ移住。このブログはインド生活や日々感じたことを思うままに書き綴っている日記ブログです(≧∀≦)

【2016/10/28】

ゆきんこ@Agra

 

移動した先の部屋でも南京虫が出た。私が持ち歩いているということでほぼ間違いないだろう。自分の荷物をあんなにしつこく何度もチェックをしているのに、一体どこに潜んでいたというのか。煮沸するのが1番いいんだろうけど、それができる環境がない。

 

私は荷物を南京虫に刺されないというインド人のサチンの部屋に置いてヤドカリ生活を始めた。

 

その日の夜まで自分がどの部屋で寝るかは決まっていない。寝る前にシステムを確認して空いているドミトリーの中から女子しかいない部屋を選んで自分のトラベルシーツとケータイだけ持ってその部屋へ行って眠る。わたしの宿は男女ミックスドミしかないから、いつまで女子部屋をキープできるかわからないという不安、そして完全セーフな部屋に空きベッドがなくなった時どこで寝たらいいの?という不安を抱えながら過していた。

 

自分の部屋がないというのは、落ち着く場所がないということ。荷物を広げる場所もない。その時必要なものだけをサチンの部屋に取りに行ってまた戻す、そんなことを繰り返していた。

 

ゆき、今日どこで寝るの??笑

 

みんな笑ってるけど、私は精神的にも体力的にも結構参っていた。

 

マネージャーをはじめみんなが南京虫の存在を軽視していて、この先どうなるんだろうっていう不安もあった。そしてなんで私だけ??ってもう謎だらけだった。私が最初に南京虫に刺された部屋にはしまいには南京虫に刺されないと噂のインド人以外の人を案内していたけど、誰1人としてその部屋で南京虫に刺されたとかなにかに刺されたとかいう被害は聞かなかった。

 

なんで…??

 

自分だけが南京虫につきまとわれていて、どこまでも断ち切れないんじゃないかという恐怖に怯えていた。でもこのままこの生活を続けることは難しいと感じながら、私はホステルでの生活が思った以上に気に入っていた。

 

毎日たくさんの人に出会って、いろんな話を聞き、新しい言葉を覚えていく。今の私にとっては素晴らしい環境。

 

南京虫以外は。

 

南京虫ぐらい仕方ないか(^^;)

 

なんて思えるほど強くないし、そんな風に思えるほど南京虫は可愛らしいものじゃない。

 

私のいるアグラという町はタージマハルがある町。タージマハルはサンライズと共に、サンセットはMehtabh Bagh(マタブバーグ)という公園が有名なスポットで、そこから沈む夕日とタージマハルを見るというのが定番。

 

だけど、私たちのホステルではタージマハルのすぐ後ろを流れるヤムナ川からボートに乗って見るサンセットをオススメしていた。マタブバーグの入場料が200ルピー(約320円)なのに引き換えボートは1人100ルピー(約160円)で乗ることができる(ホステル優遇価格)。マタブバーグはトゥクトゥクに乗らなきゃ行けないけどボート乗り場には歩いて行けることも大きな理由だった。

 

今日はボートからサンセットを見たいというゲストが数人いて、気づけば8人になった。夕日ツアーの最低人数の3人を余裕でクリア。

 

ゆき、今日ゲストをつれて夕日を見てきたら??

 

サチンが言った。

 

え!?ムリムリムリ!!!!!ムリに決まってんじゃん!!!!!

 

その場所に行ったこともない私がどうやって8人ものゲストをつれてボートツアーなどできるわけ?!またぶっ飛んだこと言ってくるーヽ( ̄д ̄;)ノ

 

ゆき行きたいって言ってたじゃん。

 

言ってたけど!行きたいけど!1人じゃ無理だよ!てゆーかむしろ1人ならいいけどゲストを連れて行くなんて無理だって!だってその場所だって地図上でしか知らないんだよ!?

 

私の必死の訴えでサチンも一緒に行くことになった。

 

そりゃそうでしょ(ーー;)

ゲストに迷惑がかかったら困るでしょう!?

 

ほんとビックリするぐらいテキトーなことがあるから、マジで心臓に悪い。

 

ノープロブレムノープロブレム!って、わたし1人で行ったら絶対プロブレムだと思うヽ( ̄д ̄;)ノ

 

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みんなで歩いてボート乗り場へ向かう。こんな道中もわたしにとっては英語の勉強だ。

 

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いい感じのボート笑

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タージマハルって本当にキレイ。まわりがゴミだらけで超汚いのただただ残念。

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そしてわたしも念願のボートへ。

 

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全然使われていない可哀相な一眼レフカメラも今日は登場。これが今日イチの写真かな(^^;) もちろんオートモードでね笑

 

せっかくなのでみんなで記念撮影☆

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わたしの横にいるのが相棒のサチンだよ。

 

わたしは最初とっつきにくいと思ったサチンとの付き合い方に慣れ始めていた。彼は多くを話す人じゃないけど、決して無口な人じゃなかった。ただ自分ワールドタイムがあるだけ笑 だから彼がその時間にいる時はわたしは空気になるだけで、こっちの世界にいる時は普通に話をした。

 

サンセットのあと現地解散をしてわたしはサチンと帰り道を歩いていた。

 

I’ve never been to Taj Mahal.(僕は今までタージマハルに行ったことがない)

 

サチンが言った。

 

え!?嘘でしょ!?

 

サチンはアグラから数十キロ離れた村の出身。ここで働いてもう2年ぐらいになるという。

 

いや、普通に行くでしょ、タージマハルだよ!?私たちは入場料1000ルピー(約1600円)払わなきゃだけど、インド人なんてたったの40ルピー(64円)で入れるんだよ!?

 

タージマハルは彼女と行くって決めてるから。

 

彼がそう言った。

 

そっかそっか、早く素敵な彼女ができたらいいね(^^;)

 

本来ならそんな話の流れになるんだろうけど、そうじゃない。

 

サチンは既婚者だ。

 

彼はまだ23歳。前にマネージャーのモヒットがサチンが休暇を取るから仕事を大至急覚えてくれって言ってきたことがあった。わたしは大反対した。無理だって!!って。まだ全然仕事を覚えていないし、サチンは自分の作業に没頭するだけで自分から積極的に教えるタイプじゃないし、マジで今は困る!!もう少ししてからにしてよ!!って言った時に、サチンは結婚して奥さんと子供がいるし、ずっと休んでいないから家族に会ってないんだぞ!って言われた。

 

モヒットはマジで嘘っぽいからその時は半信半疑だったけど、これは本当の話だった。

 

何歳で結婚したの??

 

16歳。

 

(((( ;°Д°))))

 

じゅ…16歳!?

 

え!?え!?えぇぇぇぇぇ!!!!!

マジで!?なんで!?どういうことで!?

 

彼は小さな小さな村の出身だ。その村では今でも親が結婚相手を決める。サチンの奥さんも16歳で結婚したんだって。2人は結婚するまで会ったこともない。結婚してから相手を知り合う。

 

彼はそういう村で育っているし、親の決めた相手と結婚するということは理解してそれが当たり前として生きてきただろう。でもその一方で今同い年ぐらいの子で自由恋愛をしている人が存在することも当然知っているだろう。

 

タージマハルは彼女と行くって決めてるから笑

 

冗談まじりにネタのように話す彼の心中はわからない。わたしには想像もできない人生。

 

インドを、そしてサチンをもう少しだけ知った日。
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今日もありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ

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